未分類

『HMB』にダイエットや筋トレに効果があるのか、科学的に分析してみた!【猫でもわかる!栄養学シリーズ】

2020年6月16日

こんばんわ!ハラハンです!

最近、某動画サイトで「HMBのサプリを飲めばこんなに痩せた!」「HMBダイエットがすごい痩せる!」と話題になっている広告動画をよく見かけます。

その影響からか私の周り友人からも
「HMBってホンマに効果あるん?」「HMBって痩せるの?」と聞かれることもあります。

皆さんの中にも同様に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

筆者はボディメイクが趣味なので、栄養学も少しばかり勉強しています。

今日はそんな疑問にお応えすべく、「販売側」「購入側」関係なく、フェアな立ち位置で、
「HMBとは何のか?」という疑問に猫でもわかるぐらいできるだけ分かりやすく解説していこうと思います!!

Optimum Nutrition - HMB 1000 mg 90カプセル
created by Rinker

HMBってそもそも何?

インターネットで調べてみると...

~~

「β-Hydroxy-β-MethylButyrate(ベータ・ヒドロキシ・ベータ・メチル酪酸)」の略
日本語名は「3-ヒドロキシイソ吉草酸」

この頭文字をとって「HMB」と呼ばれる

HMBは、必須アミノ酸のロイシンの代謝物の一つ

~~

らしいです。

栄養学を勉強したことない方にとっては、
馴染みのない単語過ぎて、意味不明ですよね^^;(笑)

もっと分かりやすくかみ砕いて説明すると、

タンパク質を食べると、タンパク質の一部が消化により「ロイシン」という栄養素に代わり、
その「ロイシン」の一部が体内で「HMB」に変化します

図でざっくり書くと

タンパク質 (お肉・魚・プロテイン) =【消化した一部】 ⇒  ロイシン  =【体内でいろいろ変化した一部】⇒  HMB

というぐらいの認識でオッケーです!

タンパク質からロイシン→HMBへ

要するに
お肉やお魚などのタンパク質を食べて、タンパク質の一部が消化や体内で変化して出来たものが「HMB」だよ!
という事ですね!

今回はざっくりと説明しましたが、
後日「タンパク質」の記事を作成する予定ですので、
その時に初めての方でもわかりやすく説明いたします。

HMBってどんな効果があるの?

HMBは

・「筋肉の合成(筋肉を大きくする)」
・「筋肉の分解抑制(筋肉が減るのを防ぐ)」


などの効果があるよ!
といわれています。

本当にHMBって痩せるの?

「HMBってどんな効果があるの?」の項目で、
『「筋肉の合成」「筋肉の分解抑制」などに効果あるよ!』と言ってましたが、気になるところです!

筆者はこういうとき、科学的に「本当に効果があるか?」判断するために、論文を参考にします!

論文は頭の賢い人がすごい時間とお金をかけて研究での結果で、
その結果を読むだけで参考になるものなので、利用しないのは勿体ないです(^^♪

論文は英語だったり、内容がすごく難しく書かれているので、極力簡単にかみ砕いて説明していきますね!!

「HMBに効果があるのか?」についてのメタ分析

「メタ分析」とは

「メタ分析」はざっくりいうと、いろんな研究を複数見て統計を取って結論を出してみたよという考え方です!

例えていうなら、
1個の実験だけじゃなくて、10個の実験をそれぞれ見比べて結論を出したよ!
という考え方ですね!

1つの研究だけだと片寄ってしまいますが、たくさんの研究や切り口から統計的に考えるので「メタ分析」はすごく信頼性が高いです!

論文①
筋トレ歴が長い人やアスリートに対して、HMBが有効か調べてみた!

研究内容は
筋トレ歴が長い人やアスリートにHMBサプリに効果はあるの?」という研究論文です。

筋トレ歴が長いの基準は「最低でも1年以上継続してるよ」という人が基準みたいです。

アスリートは、プロレベルやセミプロレベルの運動量という感じみたいです。

研究の結論は、
「トレ歴が長い人やアスリートの方の筋力や体組成に、HMB効果は出なかった」
という内容でした。

参考論文がこちら(ご興味があればどうぞ)
https://www.jsams.org/article/S1440-2440(17)31759-0/pdf

論文②
高齢者の筋力低下に対して、HMBが有効か調べてみた!

研究内容は
「65歳以上の高齢者にHMBを飲んでもらって、HMBが筋肉の減少に有効なの?」という研究論文です。

研究の結論は、
「HMBを摂取しない人に比べて、ほんの少し筋量の増加や、筋量の減少を防ぐことが出来たよ!」
という、嬉しい内容でした!

但し「HMBの正確な効果を決定するためにはさらなる研究がいるかも」と後付けされております。

参考にした論文がこちら(ご興味があればどうぞ)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26169182/

論文③
トレーニング歴が浅い人と長い人で、HMBの効果の差が出るのか調べてみた!

研究内容は
「トレーニング歴未経験者を135人と、トレーニング経験者259人集めて、HMBの効果を試し見たよ!」
という研究論文です。

研究の結果は、
「トレーニング未経験者には効果があったけど、
 トレーニング経験者には微々たるもんだったよ!」

という結果でした。

参考にした論文がこちら(ご興味があればどうぞ)
https://www.rehabilimemo.com/entry/2018/08/23/152701

論文①②③を踏まえての結果

①②③の研究をまとめると、

・習慣的に運動してる人には、有効性はほぼ見られない。

・筋トレ初心者や高齢者には、少しだけだけど効果がある。

という結論になりました。

脂肪の分解について

某動画サイトの広告されている「脂肪の分解や燃焼」について色んな文献を探してみましたが、「脂肪の分解」についての有効な研究結果はなかったです><

ダイエット中も「筋量を維持できるから、代謝が残って燃えやすい身体になる!」といってもしましたが、減量中の筋量の維持で燃える代謝量は微々たるものです。

アスリートや有名人が痩せたのは「HMB」のお陰ではなく、努力があってこそ!!

HMBは普段から体の中にあり(タンパク質を食べるとできる)
普段から摂取しているものを多く摂るだけで痩せるなんてことはありません

それができるなら、筋肉を作るといわれる「タンパク質を10倍摂取」しても筋肉は10倍にならないですし、
骨を強くする「カルシウムを10倍摂取」したからと言って骨が10倍強くなることはありません。

ダイエットの大原則は「アンダーカロリー(食べるエネルギーが、消費するエネルギーを下回ること)」です!

これで痩せたり筋肉がつくなら肥満や筋肉の弱体で悩んでる患者さんに、病院の先生が処方されるでしょうし、太っている人がこの世から消えるはずです。

ボディビルダーや格闘家アスリートもこれを飲んで痩せて筋肉がついたといいますが「HBMを摂取したから痩せた」のではなく、
ハードな食事制限やトレーニングをしながら「HMBを飲んでいた」だけであって、本人の努力があってこそです!

ですので、「HMBだけで激ヤセすることは100%あり得ない!」ということを断言できます!

海外での評価

そもそもHMBは、1996年にアイオワ州立大学のスティーブン・ニッセンさんによってによりその効能が発見され、その発見により大ブームメントが巻き起こりました!

サプリ&フィットネス大国であるアメリカでは、一部のトップアスリートやボディビルダーがHMBを積極的に摂取されていた
しかし、暫くHMBを摂取しても「効果がわからなくて、摂取するのをやめた」という方も多かったみたいです。

日本で流行する20年以上前から、アメリカでは既にブームがあり失速してたみたいですね^^;笑

じゃあHMBはどういう人にお勧めなの?

先程の論文の結果であるように、
高齢者や筋トレ初心者(トレ歴1年以内)の筋力増大と維持』というぐらいでしょうか。(微々たる量ですが)

またHMBの効果として「筋肉の合成(筋肉を作る)」「筋肉の分解抑制(筋肉が減るのを抑える)」には少し有効とは知られています。

この場合に有効なのは「減量をしているときに、カタボリック(筋肉が分解してしまうこと)を防ぐ」役目が微量ながら望めます

ただそこまで大きな効果のあるエビデンスはないので、おまじない程度なのを悪しからず(笑)

筆者のハラハンは買う?

HMBはすごく高いものですし、効果としては今一つなので、
高いお金を出して購入するほどではないかなと思います。

もし買うとすれば、「筋量の分解抑制」を見込んで、
減量中期以降(体脂肪率10%~3%への減量時)のみに、筋肉ができるだけ減らないように摂取するぐらいでしょうか。
(効果はあっても微々たるものですが

HMBを買うなら、ロイシンを原料もしくは含んでいる、プロテインやEAA・BCAAの費用当てますし、
本来筋肉が大きくなるのは、高重量のトレーニングで体に刺激を与えてあげるのが大前提ですので、
このお金でパーソナルトレーニングで効果的なトレーニングを教えてもらいます

(EAAとBCAAについては、後日記事を出します)

なので、筆者のハラハン的には某動画サイトの広告でHMBを購入することは「皆無!」です(笑

もし仮にHMBを買うなら、広告で流れている5000~10000円ぐらいのHMBではなく、
同じ含有量でもっと安く購入できるサイトで購入します

Optimum Nutrition - HMB 1000 mg 90カプセル
created by Rinker

おすすめの摂取摂取量とタイミング?

HMBの原料であるロイシンは、タンパク質摂取時に増え、運動時と空腹時に減っていく傾向にあります。

ですので、お勧めのタイミングとしては「トレーニング前」「トレーニング後」「食事が空く空腹時」「就寝前(朝食まで時間が空くため)」となります。

摂取量については、色んな研究から3g(3000mg)ぐらいが有効みたいですので、
サプリを3g(3000mg)を目安に、複数回(1日3~5回)に分けて摂取するといいと思います!

副作用は?

HMBは元々体の中で作られる成分なので、
過剰摂取による副作用などの報告は今のところないようです。

かといって過剰摂取はしないようにしていくださいね(笑

まとめ

とある動画サイトの広告が話題のHMBですが、
実際のデータとしては「高齢や筋トレ初心者には少しだけ恩恵があって、トレーニング経験者には効果はほぼ見られない」という結論でした。

筆者自身も「コスパ悪すぎるので、HMBを摂取することはないかな」というのが現状です。
(後日、いい研究結果が出れば摂取するかもぐらい)

HMBは、私たちの体内に作られるもので、決して悪いものではないのですが罪ではないのですが、
「これでめっちゃ痩せる」という誇大広告が良くなかったのかなーと思います

芸能人やアスリートの方も愛用!と言いながら、
実際は広告塔となっているだけで、実際に使っているかどうかは正直不明です。
(車のCMでも、その車に乗っていない有名人の方が多いのは周知の事実ですよね 笑)

このように消費者の劣等感から購買意欲をそそる(コンプレックスビジネス)ものも多いので、
みなさんもすべての情報を鵜呑みにしないように心がけてくださいね。

この情報が皆さんのお役に立てれば幸いです^^

それでは!

Scivation Xtend BCAA 30杯分 (レモンライム) [並行輸入品]
created by Rinker

-未分類

© 2024 ハラハンブログ Powered by AFFINGER5